今回、取材でおじゃましたのは稚内市沼川の「早崎牧場」さん。
牧場主であるご両親と、後継者の早崎雄治さん、奥様のひとみさんの4名で営まれております。
(写真左から後継者の早崎雄治さん、なおちゃん、りこちゃん、奥様のひとみさん)
ホクレンのCMに出演されるなど、取材も頻繁に訪れる放牧型の農家さんです。
牛の頭数は搾乳牛40頭、育成牛30頭、弛まぬ品質管理によって乳量を確保し、コンパクトで効率のよい営農をされています。
平成21年、結婚を機にJA北宗谷を退職、実家の農業を継ぐことにした雄治さん。
趣味は農協青年部の活動!沼川支部で支部長を務められ、若手農家のリーダー役として活躍されていらっしゃいます。
2番草の刈り取りがお忙しい最中、密着レポートにご協力いただきました!
AM 4:00 | 起床 |
AM 4:30 | 牛を牛舎に入れる
早崎さんは牛を牧場に放牧する放牧型の農場です。5月〜10月、牛たちは朝晩のエサやりと搾乳時以外放牧されています。夜間も外で過ごしています。
哺乳、草やり
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AM 5:00 | 搾乳
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AM 6:00 | エサやり
配合飼料(※)とパインバガスを与えています。
パインバガスはパイナップルの搾りかすで、栄養いっぱいのデザート。ラム酒のような甘い香りがして、牛たちも嬉しそうに食べていました。
(※)配合飼料……牧草では賄えない栄養を補うエサ。主に穀物等を配合している。 |
AM 6:30 | 放牧
日中、広い牧場に牛を放ち、自由に牧草を食べさせます。このストレスの少ない環境が健康な牛を育み、おいしい牛乳が生れます
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AM 7:00 | 掃除
通路のフンの汚れや、牛の寝床等をキレイに掃除します。
特に、尿溝にへばりついている乾燥したフンを見つけて農業用のフォークでこそぎ落とすのは、やみつきになるほど気持ちいいそうです!
これは農家さんにとっての”あるある”とのこと。 |
AM 7:30 | ローリー到着
授精師さんの繁殖検診
発情状態の牛が授精に適した状態になっているかどうか、授精師さんがチェックに来ていました。
この日は残念ながら授精できず。牛の繁殖管理はどの農家さんにとっても生産効率を上げるために重要なことなので、気を配っています。
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AM 8:00 | 朝食
家族で朝食を摂り、お子さん達を学校に送り出します。 |
AM 9:00 | 草刈り
この時期はちょうど二番草の時期。牧草は夏の間に2〜3度収穫し、エサや敷き草として利用します。
晴れているときに収穫しなければいいエサにならないため、刈り取りの時期は天気予報とにらめっこです。
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PM 12:00 | 昼食 |
PM 2:00 | 牛の世話
ケガの治療中の牛や、出産を控えた牛等は放牧せずに牛舎に残します。
他の牛を放牧中に、つなぐ場所を移動させたりしています。
草刈り |
PM 4:00 | 牛を牛舎に入れる
牛舎に入る時間になると広い牧場から牛舎の入り口まで近づいて待っています。
ゲートを開けると雄治さんの後ろについてゆっくり牛舎のなかに入って行きました。早崎さんの牛たちはすごく賢い!
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PM 5:00 | 搾乳 |
PM 6:00 | エサやり |
PM 7:00 | 放牧 |
PM 8:00 | 夕食 |
PM 10:00 | 牛舎を見に行く |
PM 11:00 | 就寝 |
放牧型農家の早崎牧場さんの一日、いかがでしたでしょうか。
放牧型は搾乳時以外放牧している事で、放牧しない場合よりも昼間のエサやり等の手間が省けており、いいことずくめかと思いましたが、放牧に牛を慣れさせるのに時間が掛かることもあり、やはりそれぞれにメリット・デメリットがあるようです。
JA北宗谷組合員で、放牧型の農家さんと放牧をしないタイプの舎飼型の農家さんの割合は大体6:4だそうです。
舎飼型の栗城農場さんの記事と比較してみるのも面白いと思います。改めて御覧ください。
こちら→
酪農家の1日(舎飼型)栗城牧場さん